人の身体に存在するヒアルロン酸。
最大の特長は、すぐれた保水力。
体内のさまざまな部分に存在する弾力性のある物質が、ヒアルロン酸です。身体の部位ごとに大切な働きをしますが、共通するのは、すぐれた「保水力」。スプーン1杯(約5g)で、30?(ペットボトル15本分)もの水を保持できます。関節には関節液という軟骨のすり減りや摩擦をやわらげる働きをする液体があり、その中に含まれるヒアルロン酸は、すぐれた保水力で、軟骨を保護する役割を担っています。
卵を割らずに受けとめる、
驚きのクッション性能。
同じ高さから卵を落としても、ヒアルロン酸のクッションの上では卵は割れません。ヒアルロン酸が私たちの身体でも重要な衝撃緩和の役割を担っていることがわかる実験です。関節だけでなく、肌や目でも、保水力や弾力性により、クッションの働きをしているわけです。
体内のさまざまな場所で重要な働きをするヒアルロン酸。
ヒアルロン酸は、もともと体内に存在する成分です。
そして、人体の皮膚、関節や骨、目の硝子体、髪や爪、血管や脳などのさまざまな部位や器官で、それぞれになくてはならない大切な役割を果たしています。
ヒアルロン酸の働きの源は、すぐれた保水力とクッション性だといわれています。
大切なヒアルロン酸は、
年齢とともに減少します。
私たちの体内にもともと存在して、さまざまな働きをするヒアルロン酸ですが、年齢を重ねると、その量は減少します。60歳では20歳の頃の約1/4まで減少してしまうのです。
発見前から高級食材として食され、
今では研究が進み、応用範囲がますます拡大。
1934年に牛の眼球の硝子体から初めて見つかった成分がヒアルロン酸です。その後の研究で、高級食材として食べられてきたフカヒレや鶏のトサカなどに多く含まれることや、人の体のさまざまな場所にも存在して、大切な働きをしていることがわかりました。海外では目の手術補助剤等として早くから医療現場で使われてきましたが、現在は国内でも、市販の医薬品としてだけでなく、医師の診断と処方が必要な医療用医薬品にも広く応用され、また健康食品や化粧品にも、ヒアルロン酸が多く用いられています。
かつては東西の妃が |
ヒアルロン酸には、その存在や効果が確認される前から食されてきたという歴史があります。ヒアルロン酸が多く含まれる鶏のトサカは、古くから中国や西欧で王宮・宮廷料理に用いられ、中国の楊貴妃や、中世フランス国王アンリ2世の妻・カトリーヌ妃も好んで食したといいます。東西を代表する美女が、美貌を保つため探し求めて、たどりついた「美容食」だったのです。ようやくヒアルロン酸という成分が発見されたのは、1934年のことでした。
美容分野では、バイオ技術で生まれた |
鶏のトサカから抽出される天然のヒアルロン酸は、高価なため化粧品には配合されてきませんでした。保湿成分として広く用いられるようになったのは、バイオによる人工ヒアルロン酸の製造に成功した1980年代以降のことです。ヒアルロン酸を使った化粧品は、自然界の巧みな機能を解明し、同様の物質をつくりだして配合した「バイオ化粧品」の代表格です。
整形外科、眼科、皮膚科など、 |
ヒアルロン酸が医薬品として使用され始めたのは1987年のことで、既に25年が経ちます。整形外科では、膝や肩に痛みが起こる変形性膝関節症や肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)の医療用医薬品として使われています。眼科では、ドライアイ用目薬や白内障の手術で人工レンズを挿入する際に使われたり、皮膚科でも傷用クリームとして使用されています。
炎症成分の侵入を、
ヒアルロン酸がブロック。
軟骨を破壊する「悪玉たんぱく質」の
体内発生を抑えます。
ヒアルロン酸には、軟骨のすり減りや衝撃を和らげるクッション機能があります。さらに最新の研究では、軟骨を破壊する「悪玉たんぱく質」の発生を促進する炎症成分の侵入をブロックする働きがあることもわかってきました。ヒアルロン酸は、さまざまな形で体内に存在するのですが、軟骨にある接着分子CD44と結合したヒアルロン酸は、軟骨の表面でこの炎症成分に対するバリア効果を発揮しています。軟骨を破壊から守ってくれる心強い味方、それがヒアルロン酸です。
効率よく吸収されるのが、
低分子化ヒアルロン酸の特長です。
天然のヒアルロン酸は高分子であるために、摂取しても吸収率がよくありません。低分子化したヒアルロン酸ならば、吸収性が高まり、より安全に効率的に体内にヒアルロン酸を補給することができます。